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よのすけ.com

ブログとライティングで飯食ってます。ブログを通して一つの生き方を提案していきます。

「お笑いとはなにか?生きるとはなにか?」又吉直樹・火花を読んだ感想

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「芸人が書いたから売れるんだろ?」

そんなこと言うやついたら、全力で殴りたい。一度も人を殴ったことないし、ぜったい負けるけど。

少し前にお笑い芸人ピースの又吉直樹が芥川賞をとって話題になった「火花」。

先日やっと手に取り、そして今日読み終えました。



あらすじ

売れない芸人の徳永は、熱海の花火大会で、先輩芸人である神谷と電撃的に出会い、「弟子にして下さい」と申し出た。


神谷は天才肌でまた人間味が豊かな人物。「いいよ」という答えの条件は「俺の伝記を書く」こと。神谷も徳永に心を開き、2人は頻繁に会って、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。


吉祥寺の街を歩きまわる2人はさまざまな人間と触れ合うのだったが、やがて2人の歩む道は異なっていく。


徳永は少しずつ売れていき、神谷は少しずつ損なわれていくのだった。お笑いの世界の周辺で生きる女性たちや、芸人の世界の厳しさも描きながら、驚くべきストーリー展開を見せる。

引用:http://hon.bunshun.jp/sp/hibana


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「お笑いとはなにか?生きるとはなにか?」又吉直樹・火花を読んだ感想

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引用:http://hajimari2016.jp/news/matayoshi/

本の帯に書かれてるこの言葉のとおり、そういうことを考えさせられる物語。

この本の主役である先輩と後輩の2人の芸人がそれぞれの「お笑い」や「生き方(ありかた)」について悩み、もがく。

その姿に苦しくなったり、時々嬉しくなったり、さいごには泣けてきたり。

本当に素晴らしい物語でした。


これ、もちろんそうなんだろうけど、又吉さんが経験されたこともこの物語にたくさん詰まってるんじゃないかと思う。

お笑いの世界は、芸歴に関係なく面白い人が這い上がっていく、シンプルですごく厳しい世界。

僕らが普段テレビで見るような芸人さんたちばかりが輝いて見えるけど、それが「お笑い」のすべてかといったら、もちろんそんなことはなく、血のにじむような努力をして上にいこうとしてる芸人が、想像もつかないほどにたくさんいる。

そういう世界で生きてきた又吉さんが書く世界は本当にリアルでちょっと残酷にも感じました。(だから苦しくなることの方が多かった)


お笑いに限らず、音楽でも絵画でも物語でも、見てくれる人、聴いてくれる人、感じてくれる人がいて初めてその作品は完成すると思う。

2人の芸人の姿を読んでいると、創作物を作る人間の「ありかた」というものがすごく大事なんだと感じました。

ぼくはこのブログでなにを表したいのか?なにを得たいのか?

あらためて考えさせられたりもしました。


こんな人におすすめかも

自己啓発本ではないのではっきりと「こんな人におすすめ!」なんて言えません。小説ははっきり好みがあるので。

なのでぼんやりと「こんな人が読むと面白いのかな・・・?」と書いておきます。

  • なにかを創作してる人
  • 音楽などの表現が好きな人
  • どろくささのある物語が好きな人
  • なんとなく世間からおいてかれてる人
  • 自意識過剰な人(ぼく)


なにかを作っている人には読んでほしい。そして普段本を読まない人でもとても読みやすく感じる作品です(150ページ弱。本を読むのが遅い僕でもあっという間に読み終えました。)

いや、ほんといい本に出会えた。

お笑い芸人としても忙しい日々を送っているんだろうけど、また本書いてくれないかな。