試合に負けて笑顔でいる甲子園球児に違和感を持つ、そんな人に言いたいこと。

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ベスト4が揃い佳境を迎える2015年の夏の甲子園。

野球が大好きな僕は毎年この時期になるとテレビにかじりついた状態になります。そして今年はいつも以上にかじりついてます。

その理由は、このあいだ神戸の友達に会いに行った際、人生で初めて甲子園球場に行き生で高校野球を見ることができたから。

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生で見る球児のプレー、観客の歓声、初めて体感する甲子園とくゆうの風である「浜風」

目や肌で感じる生の甲子園はハンパない臨場感でした。

実際に甲子園に足を運んだこともあって、今年は例年以上に思い入れのある甲子園。

昨日もいつも通り甲子園を見ていたんですが、そのとき、テレビの画面から試合に負けた選手の笑顔が、僕の目に入りました。

試合に負けた選手が笑顔でいることに違和感を感じる、ということ

その瞬間ふと、知人と一緒に甲子園を見ていたときのことを思い出しました。

数年前のその時もテレビには試合に負けた選手が笑顔で映っていて、その姿を見た知人がこんなことを言った。

試合に負けたのに笑顔でいるなんて考えられない。高校球児らしくない

僕はそのとき違和感を覚えました。しかしそれをうまく言葉にすることができず、なにも言うことはできなかった。

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甲子園を目指すということ

いちおう僕も高校三年間、野球部に所属していました。僕が通っていた高校は青森県の公立高校で、過去の最高成績は県内の甲子園予選、準優勝。甲子園に出場したことはありませんでしたが、チームのスローガンは「甲子園出場」。

僕らの世代の最後の甲子園予選は、二回戦敗退と甲子園には程遠い結果だったけど(しかも僕はベンチにすら入れなかった)、それでも3年間本当に厳しい練習に耐えてきました。

休みは年に10日ほど。授業が終わった夕方から日が暮れるまで練習し、全体練習が終わると今度は個人練習。帰宅するのは毎日9時すぎ。朝練をすることも。高校3年間、まさに野球漬け。

「へ、そんなもん?」と思う人もいるかもしれませんが、部活動にこのぐらいの時間を費やす高校生って、たぶんそこまでいないんじゃないでしょうか。

でも、甲子園出場するチームや、僕らみたいにスローガンだけでなく部員全員が心の底から甲子園を目指してるチームって、こんなもんじゃないんです。

そういう高校の生徒たちは寮で生活することが多く、午前中の授業以外はすべて部活。朝起きて野球。昼の授業が終わってやきゅう。寮の食堂で晩飯食ってヤキュウ・・・

僕らが「野球漬け」なんて言葉を使うのが恥ずかしいぐらいに漬かっている。

実際に関東で派遣の仕事をしていた時に、神奈川のある強豪校で野球部に所属していた人と話す機会があったんですが、もう軍隊か!って感じの生活を送っていました。

夜遅くまで練習し、日付が変わる頃に就寝。朝5時に起床して朝練、なんていう生活。僕だったら3日で退部する・・・

それだけ尽くしてもベスト8。野球に漬かりまくった生活を送ってベスト8。

単純に考えると上にあと7チーム強い高校がある。ちなみに出場校数は180校ほど。

こんだけ練習しても甲子園に出場できない高校が全国にゴロゴロといます。今年だってたくさんの名門校が予選で敗退している。

甲子園という、あまりに狭すぎる門。

テレビで映る高校球児のプレーの裏側には、はかりしれない努力があることを忘れてはいけない。

当たり前だけど選手の気持ちは選手にしか分からない

だいぶ遠回りしてしまったけど、僕が言いたいのは「三振したのになぜ笑うんだ」とか「試合で負けたのになぜ笑顔でいるんだ」とか、そんなことを言う資格はきっと僕らにはないってこと。

そういうことを言う人は、なにかにたいしてそこまで努力をしてきたことがあるだろうか?一つのことにそこまで時間や情熱を注いだことがあるだろうか?

選手それぞれに思いはある。負けたのが悔しくて泣く選手もいれば、「3年間やりきった」という気持ちがこみ上げてきて笑顔になる選手もいるかもしれない。その思いは選手たちにしか分からない。絶対に。

同じ経験をした人が言うのならまだ分かる。でもそれと同等の努力を人生で一度もしたことがない人に、全力でプレーした選手を否定してほしくはない、と僕はそう強く思います。

・・・それに多分、同等の努力をしてきた人なら、きっとそんな言葉は口から出てこないだろうから。

もしテレビで甲子園を見ていて、三振したり試合で負けて笑顔になっている選手が映っていたら、しっかりとその笑顔を見てほしい。たいして練習もせず、試合に負けてヘラヘラ笑っている、その笑顔とそれは同じに見えるだろうか。

僕はテレビ越しからでもその笑顔がまぶしすぎて直視できない。

甲子園、のこり2日間。

1年の中のひとつの楽しみがなくなる寂しさを感じながらも、甲子園でしか感じることのできない感動を味わいつくしたい。

頑張れ!高校球児!

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